山のくじら舎だより
2021.10.8
こんにちは。
山のくじら舎です。
前回のブログで紹介した『グリーンウッドワーク』。
スタッフ数人で参加させていただいたのですが、体験させてもらった場所は、岐阜県の森林文化アカデミーという、森と木に関わるスペシャリストを育成する学校。
校内には広〜い演習林があり、同じく校内に「morinos」という施設があります。
施設というより、演習林を含め森全体がフィールドとなっていて、ひとことで言うと、人と森をつなぐ「森の入り口」。
私たちにとっては、おもちゃ作りの材料として身近な木材ですが、製材されてやってくる前の「木」のことを森に入って知ることができたらいいなと思い、視察させてもらいました。
森につながる「morinosひろば」。
大きな土の山、砂利、石、木材 などなど「いろんな資材」と
リヤカー、バケツ、スコップ、大工道具 などなど「いろんな道具」で大人も子どもも自由に楽しめるようになっています。
雨が降った後には、泥んこ遊びでにぎわうそう!
公園のように遊具が用意されているような場所とは違い、「な~んにもないけどなんでもできる」場所。
最初戸惑っていた子ども達も、自分達で自然の中に遊びを見つけ出していく、そんな姿を見ることができます。
そして、スタッフの方に案内していただき、すぐ隣の森を散策。
暑い暑い一日でしたが、森の中の涼しい風が吹く場所を案内してもらったり、
山の冷たーい湧き水に驚いたり!
とてもリフレッシュする時間でした。
また、別の日に視察させていただいたのが「ぎふ木遊館」という赤ちゃんから大人まで木と親しみ楽しめる木育施設。
館内には、考え工夫しながら遊ぶ「木育のはらっぱ」があり、
県産材でつくられた大型遊具や100種類以上の良質なおもちゃが用意されています。
館内では、「さとやまさん」という愛称で呼ばれるスタッフの方達が、来館した方々に木のおもちゃの遊び方や楽しみ方を伝えてくださいます。
大人も一緒に遊べるような声掛けを心がけていると仰っていました。
山のくじら舎のおもちゃも何点か使用していただいています。
↑ベビーそろばん。
小さなお子さまは、動物や玉を動かしてカチカチと楽器の様に遊んでくれているそう。
↑はたらく飛行場と自動車たち。
他の積み木と組み合わせて、可愛らしい街ができていました。
職人スタッフたちも、自分達が作ったおもちゃで実際に遊んでもらっている様子を見て感動!していました。
施設には木育ショップ「響hibi-ki STORE」さんもあります。
こちらでは岐阜県や全国の木でつくられたおもちゃや雑貨など、素敵な商品が沢山紹介されています。
(以前、hibi-ki STOREさんのInstagram内の「作り手さんとのオンライントーク」でご紹介いただきました!)
施設の方に館内をゆっくりと案内していただきながら、岐阜県の木育の取り組みについてもお話を伺いました。
岐阜県は、全国有数の森林県であり、古来から「木と共生する文化」が受け継がれているそう。
豊かな自然や、それに影響を受けて育まれてきた伝統と文化に誇りを持ち、地域の将来を担っていく人を育てたい。
という想いから「ぎふ木育」に取り組み、森林に対して責任ある行動をとることができる人材の育成を目指されています。
いただいた冊子『森はおしえてくれる/きぶ木育ガイドブック』にジブリ映画『となりのトトロ』でサツキとメイのお父さんが森の大きな木の前で語る場面が紹介されていました。
「昔、木と人は仲良しだったんだよ」
このセリフにジーンときてしまいました。
目指しているのは、もう一度、人が木や森、自然となかよしになること。
私たちの仕事も、人と森をつなぐ役割を担えていたらうれしいな、と感じました。
沢山の自然と触れ合った岐阜の旅。
とても心地よいところで、また違う季節にも訪れてみたいです。
高知に戻り、海と山の懐かしい景色にもホッとしました。
これまで当たり前のように触れていた高知の木や森のことも、もっと知っていきたいと改めて感じる機会となりました。
そんなお話も、これから少しずつ発信していけたらと思います。
それでは、また!