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柚子

2013.10.6

10月3日、帰り道。店から出てきた途端、さわやかなすっぱい香りが風に乗って私の鼻をくすぐりました。
安芸市の柚子加工場が、稼動し始めたのです。

というわけで、今回は高知の文化のお話、中でも柚子について書きたいと思います。
高知県民は柚子酢のことを「ゆのす」と呼びます。ゆのすは、はっきり言って穀物酢と同じように高知では使われています。
高知県民が、「この酢の物酢が効いてないね。」というと、その酢はゆのすのことです。
高知県民が、焼き魚を前にして「ちょっとお酢取って。」というと、その酢はゆのすのことです。
高知では、酢の物、ポン酢、お寿司など、酢を使う料理にはゆのすを多めに入れ、穀物酢は、時間がたってゆのすの香りがなくなった時の、補助用に入れています。
予断ですが、初めて県外でゆのすの効いていない散らし寿司を食べたとき、単にすっぱいだけに感じて衝撃でした。
高知の一般家庭ではたいがい冷蔵庫にゆのすを常備し、一年中使っています。

高知県ではいたるところで柚子を栽培しています。
『ごっくん馬路村』で有名になった馬路村。先進的な柚子加工場があり、全国の農協から視察団が訪れています。

高知の柚子栽培の先駆け、北川村。中岡慎太郎が生まれ育った村です。村長だった慎太郎が、村人の飢えを救うために、また高価だった醤油がなくても魚がおいしく食べられるようにとの配慮でした。北川村ではヨーロッパへの柚子の輸出にも力を入れていて、今年は好評につき去年の二倍の量の柚子を送ったそうです^^

そして、ストローファームがある安芸市でも、数年前に柚子加工場が誕生しました。近年は秋~冬にかけて、ふわあっと柚子の香りが安芸市を満たすようになりました。

柚子は果汁を食すだけでなく、皮も食べられますし、お風呂に浮かべて香りを楽しんだり、種のまわりのゼリー状の部分で化粧水が作れたり、利用範囲はすごく広いんです。

私の柚子の思い出といえば、母の親戚に馬路村に住んでいるおじいさんがいて、毎年柚子の収穫の時期に声をかけてくれました。私たち家族と、母方のいとこ家族という大所帯でおじいさんの家に行き、収穫を手伝ったものでした。
子どもたちの役目は、大人たちが柚子を高枝切りバサミで落とすのを斜面の下で拾う係りです。柚子がすごい勢いでぶつかって来たり、そのまま谷まで落ちて行く柚子に爆笑したり。子どもですから、へんてこな形の柚子を見つけるたびにこれまた大爆笑(笑)。
柚子の枝についているとげが手のひらいっぱいに刺さって、痛かったですがとても楽しかった記憶があります。
そして、最後におじいさんの家で柚子搾り機で窄汁し、一升瓶に詰めて帰りました。
子ども時代の楽しい思い出です^^

今年もおいしい柚子の季節到来。
これからしばらくは、柚子の香りに癒されて仕事のあとにほっと一息。そんな素敵な季節がやってきました。