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景色

2013.10.6

こんにちは、アカネです。

突然ですが、皆様のお家や職場から見える風景は、どのようなものですか?その景色は気に入っていますか?

ストローファームは田んぼに囲まれています。
南北に開け放った窓から、夏は涼しい海の風が吹き抜けていきます。
作業中見える景色は、春には水の張った田んぼに揺れる、稲の若苗。
初夏には、さざ波走る緑の海。
夏の終わりには、たわわに実って頭を垂れる稲穂。
そして秋には、刈り取られて切り株だけになった、広い田んぼ。

そのサイクルが毎年繰り返されています。
春になると、安芸市の道路にはところどころ転々と泥が落ちています。代掻きを終えたトラクターの落し物です。農家の人たちが田んぼを冬の眠りから起こすと、「ああ、もう春が来た。」と実感します。
田んぼに水が入り、ミルクコーヒーのような四角い水溜りがあちこちに生まれると、いっせいに蛙が鳴き始めます。
このあたりでは、田植えは4月の初め~半ば。植えつけられたばかりの苗は、幼くて頼りなげな様子です。でも一週間後にはすっかりピンと立っています。
「稲、もうこんなに大きくなったねぇ。」
夏まで、私たちはよくこんな会話をします。
稲の生長は本当に早くて、週末と月曜日の田んぼの景色はちょっと違うほどです。
田んぼは、気化熱で涼しくもしてくれています。
刈り取りはあっという間です。
一反ある広い田んぼも、今では四条刈りのコンバインで、一日で終了。田植えも稲刈りも、昔は近所総出で取り組んでいたことが嘘のように、機械とそれを動かす人間さえいれば、すぐに済んでしまいます。
収穫の頃になると、田んぼの中には縦横無尽に走るコンバイン、道路わきにはコンバインが吐き出す米を乗せるために待機中の軽トラ、そして歩道では休憩中の農家の人たち、という風景が、工房から見えます。

稲刈りが終わっても、農家の人たちは田んぼの一角に大根や白菜を植えたり、常に何か栽培しています。
暑い日も寒い日も、常に田んぼや畑に出て、稲や野菜の管理をし、毎年天候に合わせて創意工夫をしています。そして、時々おナスやオクラなど、野菜を差し入れしてくれたりも!*^-^*♪

そんなマメでプロ意識の高い農家さんから学ぶこともたくさんあります。同じように見えて一日一日違う日であること、暑さ寒さに負けない身体づくり、試行錯誤、生活の中に季節の恵みを取り入れていることなど・・・。
そして季節をしっかりと感じさせてくれる田んぼ。
私はストローファームから見える景色が、結構気に入っています。

2013.10.5

こんにちは、アカネです。
夜になると虫の音が賑やかです。人間からみるとわずかな一生ですが、精一杯恋の歌を奏でていると思えば、なんともロマンチックではありませんか?

音といえば、ストローファームはいつも賑やかです。

まず、糸ノコの規則正しい振動音。
それから、集塵機のブオーーーッという音。
木材を埋め込むときの、タンタン・トントンという金槌の音。(”カタカタ”を作っているときは、中に鈴を入れるのでリンリンと鈴の音も響きます^^)
サンドペーパーでおもちゃを磨くときの、シャーーッ、シャーーッという音。
トリマーで角を落とす時の、甲高い機械音。
エアコンプレッサーから勢いよく風が吹き出す、シューッ!!という音。
その後エアコンプレッサーが空気を取り込もうとしての、ダダダダダ…というエンジン音。

でも一番大きな音は、製材のときに出る音です。
女の人の悲鳴+金属音(私の感想です、ハイ。)みたいな、とっても大きな音が響き渡ります。そのため、私たちスタッフには耳当てが支給されています。
製材は社長の仕事です。たまに、ストローファームでお世話になっている大工さんが手伝いに来てくれることもあります。
大きな音を響かせながら、どんどんと木を切っていく姿はカッコいいですよ。

さて、ストローファームで作業をしているとき、たまに不思議なことがあります。いろんな音が重なって、ぜんぜん違う音に聞こえてしまったりするんです。特に耳当てをしていると、音がこもって空耳が聞こえやすいんです。
「糸ノコの音が、ヘリの音に聞こえない?」
とM保さんとトモさん。二人とも実は自衛隊好きです。もちろん他の人には聞こえません(笑)。

しかし私もそんな二人を笑えない空耳がありました。
いつものように、糸ノコで切っていると・・・。
・・・あぁ、救急車が走ってるなぁ。ワオーン、ワオーンって犬も鳴いてるわ。渋滞なのかな?「道をあけてください」だか「右にまがります」だかわからないけど、男性の声で救急隊員が何かを言っている声も聞こえる・・・。
糸ノコを止めたとき、その音が止みました。いやいや、あれだけいろんな声が混じってたんだから、空耳なわけないか、救急車きっとどこかで停まったんだ、と思ってまた糸ノコを始めると、さっきと同じように聞こえる・・・糸ノコを止めたらまた(繰り返し)。
さすがにこの時は誰も共感してくれませんでした(笑)。

ストローファームではこのような機械音のために、電話の音が聞こえないときもございます。いつも作業場にも電話を設置し、全員が作業場にいるときでも、誰かは気づくようにしています。でも、気づくのが遅れて、お待たせしてしまうこともあります。
それから、滅多にないことではありますが、電話に間に合わないときもございます。
その場合は、大変ご迷惑をおかけして申し訳ないのですが、すぐには切らないで、しばらく電話を鳴らすようにしてください。
まことに恐縮ですがよろしくお願い致します。

亜麻仁油のおはなし。

2013.10.4

こんにちは、アカネです。
10月に入りました。やっと大根や小松菜の抜き菜が手に入るようになりました。
秋の味覚もいよいよこれからが本番ですね♪

今日はストローファームの大きな特徴の一つ、「亜麻仁油」のおはなし。
ストローファームでは赤ちゃんがおもちゃを口に入れることを考えて、舐めても安心なように亜麻仁油を塗って仕上げています。
ストローファームの商品をビニール袋から出したときに、ふわっと立ちのぼる亜麻仁油の香りに驚かれた方も多いことでしょう。
ストローファームの事務所は、いつも亜麻仁油の香りに包まれています。うっとりするような、とってもいい香りなんですよ。
初めて亜麻仁油の香りを嗅いだときに、人間は食べられるものの匂いは、最初からいい香りに感じるようにインプットされているんだな、と思ったものです。

亜麻は日本では北海道で栽培されています。もともと寒いところの植物なんですね。もとは繊維を採るために栽培されていたんだそうです。亜麻は柔らかくて丈夫な、高級繊維なんだそうです。
現在では食用に、北海道の特有作物として見直され、栽培が広がっているとか・・・。亜麻といえば北海道!みたいなイメージが定着するのが待ち遠しいです^^(亜麻仁油で天ぷら、食べてみたい!!)
この記事を書くために亜麻仁油のことを調べてみたんですが、亜麻仁油って健康食品としてサプリになってたり、アトピーの改善やダイエットに効果的だったり、そんなふうにも注目されてるんですね。
塗料になったり、食用になったり、繊維は高級素材だし、意外とすごい亜麻でした。

亜麻仁油の色は、濃い蜂蜜色。昔島谷ひとみさんの「亜麻色の髪の乙女」という歌がヒットしましたが、亜麻色、というのは亜麻仁油の色から来ているんですよ。

さて、亜麻仁油でしあげたおもちゃは、しっとりして、とっても気持ちがいいんですよ。
サクラとケヤキは特に模様が引き立ちます。
ところで、亜麻仁油を塗っているときに気をつけていることがあります。
亜麻仁油に限らず、植物油全般でそうなのですが、空気中の酸素と反応し、わずかですが酸化熱が発生します。もちろん温度が高かったり、密度が高い状態になったりすると、自然発火を起こすことがあります。そのため、亜麻仁油をふき取ったあとの布やティッシュは、水に浸してから捨てています。
油が空気に初めて触れたときに酸化熱が出るだけのことですから、もちろん、亜麻仁油を塗ったおもちゃが発火することはありませんのでご安心ください^^

ストローファームでは「おふろでちゃぷちゃぷ」を除く、全商品を亜麻仁油で仕上げています。これから購入を検討してくださっている皆様、ぜひ亜麻仁油の香りも楽しみになさってくださいね。

感覚の発達。

2013.10.4

こんにちは、トモです。
台風の影響により高知は暑い10月の始まりとなりました。
青い空に照り付ける太陽。
本当に10月?
朝方は寒く、少し厚手の物を着て出勤。
後悔したのはいうまでもありません(ーー;)

最近、2歳の末っ子が服についているボタンに興味を示し、私もお手伝いしながら小さな小さな指を頑張って動かしています。

指の感覚は、お母さんのお腹の中にいる時から始まると言う人もいます。
授乳の練習として指をしゃぶる胎児の写真もよく見かけますよね。
痛みや羊水の温かさもお腹の中で感じるようになり、感覚の発達をしていくそうです。

産まれたばかりの赤ちゃんが指をぎゅっと握ってくれる反応。
原始的な反応とは言いますが、やはりとても嬉しく幸せな瞬間ではないでしょうか。

二ヶ月頃、手を上に掲げじーっと眺め、「えー?これは何ー?」
と言っているかのような顔はとても可愛く、また成長を感じます。
そしてその手を口に入れて、感触をお勉強(^ ^)
時に大きく口を開け拳を入れることも...

自分の手で出来る事、感触の体験をどんどんしていきます。

子ども達が赤ちゃんの頃、授乳の際に私の顔をよく撫でていました。
頬を撫でてみたり、目をつついてみたり、鼻を触ってみたり。
子どものあまりの真剣な表情に思わず笑ってしまうと、子どもも一緒になって笑っていました。

5.6ヶ月になる頃、色々触ってみたり口に入れて赤ちゃんは物を学んでいきます。
咥えて投げて大興奮!
投げるのを失敗して自分の頭に当たってビックリしたり。
周りはヒヤヒヤする事もありますが、大事な時間を共にして色々触らせてあげる事で赤ちゃんも安心して学んでいく事ができるのでしょうね。

知育のおもちゃも沢山あります。
そして外に出てみれば、石や砂、木に草や水、コンクリート、風や雨、様々な物に触れる事もできます。
触るだけではなく大切な指差しもあります。指差しは一緒に居る人に共感して欲しいという気持ちがいっぱい出ている証拠。
沢山経験する事で、感覚だけでなく、子どもの自信にも繋がって行くのだろうなと思っています。

大人も指先を動かしてボケ防止なんて言いますよね。
ただ単純な動きでは脳が慣れてしまいます。
時々利き手ではない手を使ってみたり文字を書いてみたりして、脳に刺激を与えてみたらいかがでしょう。
新しい発見があるかもしれません(^ ^)

私達スタッフも、毎日様々な木を触っています。
かすかな温もりも感じ、ザラザラだった表面がサンダーによってスベスベになり、綺麗な線を描いているとずーっと触っていたくなります。
磨く前と磨いた後、製造過程で感触を楽しみながらおもちゃを製作します。目だけでなく手で感じ、色んな表情を見せる木に癒される事も多いです。

子ども達が沢山経験していく過程、そして大人が生活の中に取り入れる癒しの物の中に高知の木達が活躍してくれたら、そんな嬉しい事はありません。

にかわのお話

2013.9.30

アカネです。今日は今秋初めてのあけびを食べました。山はすっかり秋支度ですね。

今日はにかわのお話です。

ある日の作業中。
ベテランスタッフのM保さんが、瓶に入った蜂蜜色の液体を、割りばしですくい取りながらおもちゃに塗り、張り付けようとしていました。
最初は亜麻仁オイルを塗っているかと思いましたが、「にかわ」だと言います。聞きなれない言葉に、瓶を手に取り、臭いをかいでみました。琥珀色のねっとりした液体、いかにもいいにおい・・・と思ったのですが・・・。

臭いというのは一番原始的な感覚で、脳と直結していると言います。臭いをかいだ瞬間、何の臭いか判断する前に、その臭いと関連する記憶が一気に思い出されるのです。
私の脳に渡来した記憶は、昔ラーメンスープを作ったときの、鍋に大量に入った豚骨。それから、道路わきで倒れていた狸をエプロンに包んで草むらに逃がしてやろうとしたときにエプロンについた、狸の臭い。

・・・要するに、獣の臭いでした。(もちろん乾くと臭いはなくなります。)

それもそのはず。
にかわとは、ボンドの代わりに使う天然素材の接着剤で、材料は動物や魚の皮や骨からできています。つまりコラーゲンですね。さらに純度を高めたものが、食用のゼラチンです。
にかわは、接着剤としての他に、絵具にも使われています。古代壁画でも使われているほど、歴史の古いものです。

にかわの特徴は、強力な接着力。
扱いは難しくて、温度が低いとすぐに固まってしまうので、素早く塗らなければなりません。
相反するもう一つの特徴は、はがしやすいということ。50℃前後の熱を加えると溶けますし、水に浸けても溶けてしまいます。ですから、あまりに暑い場所に置いたり、水の中に入れたり・・・というようなことは避けてください。

M保さんは、普通はボンドを使うところを、にかわを使っておもちゃを接着しようとしていたのでした。それは、化学物質に大変過敏なお子さんを持つお客様からオーダーされたものでした。

ストローファームのお客様の中には、化学物質過敏症の方もいらっしゃいます。子供に安心して遊んでもらいたい、というのはどのお母さんにも共通する願いです。でも、世の中にゴマンとあるおもちゃが、自分の子供にとって安全でなかったら・・・。
そんなお客様が、数あるおもちゃの中から、ストローファームを探し当ててくださり、そして選んでくださったのです。とてもありがたく、誇らしいことです。
現在ではなんらかのアレルギーがある人は珍しくなくなりました。一人ひとりの声に応えられるよう、これからもおもちゃ作りに向き合っていくつもりです。

てんやわんやの後...

2013.9.27

てんやわんやの後...

サクラの花びらの箸置きを作り終え、皆が達成感に包まれた工房。
白くモヤのかかった工房はいつもの空気に戻り、スタッフは帰宅の途につきました。
しかし、その工房のすぐ上の梱包兼事務所のある2階ではすぐに次の作業が待っていました。

スタッフ帰宅後にオイル塗布が始まりました。
サクラの花びらの隅々までオイルが行き渡るようオイルに漬けてから布で拭き取るのですが、きちんと拭かないとキレイに仕上がらないので、スタッフの私(トモ)とMさんが一つ一つ丁寧に拭き取ります。
Mさんの驚異的な拭き取りの早さに驚く私。
約1000個の箸置きを拭いて並べると、美しい木目が際立ち、オイル特有の優しい香りが広がりました。

その日、拭き終わるとMさんと私は帰宅。
その夜、オイルの乾きの効率を良くするため、萩野さん夫婦がまた一つ一つ丁寧にひっくり返す作業をしてくれました。

願いは一つ。
早く乾いて欲しい...

2日後に乾いたサクラの花びらたちはツヤツヤスベスベ。
サンダーで仕上がった時とは違う顔を見せ、今か今かと梱包作業を待っていました。

1000個の花びらたちを前にし、気合いを入れる陽子さんと私。
一つ一つを目で、そして手で確認しながら5つの花びらを集め、美しいサクラの花にするのです。
可愛いピンクの台紙に貼られ並んだ花びらたちは綺麗なラインを描き、季節外れの贅沢な癒しを感じます。

しかし今は「うふふー」なんて癒されている場合ではない。
目の前にはサクラ、桜、さくら...

幸せな気分は後回し!

黙々と作業を進め、ワンセット出来るたびに訪れる達成感。
20セット分を一箱入れ終わる度に訪れる安心感。
お昼からはオイルを塗ってくれたMさんも来てくださり、3人でひたすらサクラの箸置きを梱包し続けました。

「あれ?あと何セット?」「あれ?あと何個?あれ?」
手元にあるサクラの花びらたちは減り、残すところあと少し!というところで花びらたちの数に不安が...
今から追加するのは時間的に絶対無理。

3人で嫌な汗をかきながら一つ一つ貼って行きます。
数分前、「大丈夫!足りますよ!」と陽子さんに自信持って答えた私。
発言撤回したい、、、

お願い!足りて下さいヽ(;▽;)ノ
あと少し!あと少し!

願いは通じ、200セット、1000個の梱包が終了ー!

「やったー!!!」

萩野さん夫婦、スタッフ達の沢山の思いを詰め美しく咲いたサクラの箸置きたちは、梱包用ダンボールに入れられ旅立ちを待ちます。

このサクラの箸置きが訪れる先が少しでも暖かく、そして笑顔溢れる場所となりますようにと願いを込めて。

トモでした(^^)

桜の箸置き、てんやわんや

2013.9.26

こんにちは、アカネです。
朝晩は涼しいのに、日中は汗ばむくらい暑くなったり。
皆様体調は崩してないですか?特に寝冷えには気をつけてくださいね。

三連休が終わると、いつもお世話になっている業者さんから“桜の花びら箸置き”の大量注文が入っていました。
桜の花びら箸置きは、桜の花弁にかたどった箸置きで、素材もサクラの木でできています。五つ入りでワンセット。桜の花の形に配置して梱包します。

ありがたいことに、業者さんから来た注文は三百。つまり300セット×5個入りで、1500個の納品ということです。そして恐ろしいことに、納期までには今日中に仕上げないと間に合わない!
予想数に合わせて作っておいた分を差し引いても、千個近く足りません。そこで、今日はスタッフ総動員で、ひたすら箸置きを作る作業に追われました。

いつも桜の花びら箸置きを作っているのは、トモさんとN美さん。お箸を乗せる部分を丸くえぐる加減をわかっているのはこの二人なので、残りの私たちはひたすら切る・仕上げ磨きをする、という仕事でした。一つのベルトサンダーで二人同時に削るという、始めての試みに挑戦するトモさん&N美さん。同じ作業をずっとやっていると身体が痛くなってくるので、仕上げ磨きをしたり、切ったりと、自分にできる仕事をみんなで交代しながらやりました。

始めたばかりの頃は、「ほんとに間に合うの!?」という焦りムードでしたが、6人でやると意外と早く、「もしかして間に合うかも?」という希望が見え始め、午後には「きっと時間内に終わる!」というところまで来ました。ベルトサンダーで削っていたトモさんが、「終わったー!!」と立ち上がったときには思わず拍手が。ベルトサンダーの前の壁は、垂直にも関わらず木粉が厚く積もっていました。あとはみんなで仕上げ磨き。ずっと硬いサクラをサンダーに押し付けて削っていたので、トモさん&N美さんは指の皮が一日で厚くなったと言っていました。

すべてが終わったのは終了時間の20分前。
掃除の時間にエアコンプレッサーで木粉や板くずを吹き飛ばすと、木工所の中はもうもうと真っ白に・・・。空中の粉が落ち着いたあと、ベルトサンダーの置いてあった部屋の床は、一面の雪景色…ならぬ木粉景色になっていました。

さて、五つ入りの桜の花びら箸置き。
どんな方の手元に届くのでしょうか。
五人家族でしょうか、それとも二人や三人家族で、残りはお客様用とか。それともそれとも、レストランで使われるのでしょうか。
買っていただいたお客様の顔を思い浮かべながら・・・。
心の栄養となる心地いい食事の空間に、ストローファームの箸置きがほんの少しの彩りを添えることができたら・・・。こんな素敵なことはありません。

夫が主夫となる日。

2013.9.25

夫が主夫となる日。

こんにちは、トモです。

家の中で毎日響く応援合戦。
週末に行われる運動会に向け、子ども達の熱気が日に日に増しています。
熱過ぎて聞いている私の方がのぼせてしまいそうですが、美味しいご飯を作って、明日も元気に力一杯頑張れるようサポートしていきます!

我が家では週に1,2度、平日休みを利用し夫がご飯を作ります。
私が普段使わないスパイスや調味料を使いチャチャっと作る姿に、私など到底太刀打ち出来ない感じです(-_-;)

しかし、夫は元々料理を作るタイプではありませんでした。

「男は台所に立つものではない」とのお義母さんの教育の元で育ち、夫の実家で同居していた7年の間、料理をする夫を見ることはほとんどありませんでした。

一人暮らしの間も小さな鍋にラーメンを作り、鍋のまま食べるようなタイプ。
そんな夫が初めて主夫となる日が来たのが、我が家が引っ越しをし、私の仕事が忙しい時でした。

その時お花を栽培する仕事をしていた私は、収穫時期になると毎日帰宅後動けなくなる程の疲労がありました。
そんな時「夕飯作ってみようか」と言ってくれた夫。
私の頭をグルグル回る心配もありましたが、お言葉に甘えてお任せしました。

仕事から帰宅すると、キッチンに立って、包丁を使い、調味料やスパイスを一つ一つ厳密に計りながら丁寧に作る夫の姿が。
出来上がったおかずはめちゃくちゃ美味しい!子ども達も「美味しい!美味しい!もうおかわりないの?」と大喜び!
夫もあまりの褒められっぷりに照れくさそうに笑っていました。
私が作るおかずよりも、夫が作るおかずの方が子ども達からの受けが良かったのが悔しい...^^;

今では私の手伝いは全く必要がなく、スマホ片手にレシピを見ながらどんどんレパートリーを増やしています。
皆のリクエストにも答えてくれます。

毎回メニューを変え、手の込んだ手料理を家族に食べさせてくれる夫には本当に頭が下がります。

洗濯し、子どもを送り、買い物、子ども達の宿題のサポート、料理、片付け、そして夜の洗濯までこなす夫はまさに主夫。
どんどん主夫力をあげる夫は、我が家で飲み会する時もおつまみを作り、前回の帰省の際には実家で料理を振る舞いました。
私のダメ主婦ぶりが露わになってしまい、私の主婦力強化にも刺激となっています。

夫が主夫となる日が来てから、息子達もキッチンに立つ事が増えました。
夕飯を作る際も「何か手伝うことはない?」と声かけしてくれるようにもなりました。

夫のおかげで私も仕事を続けていける。
家族への感謝を忘れることなく毎日を過ごさなければと改めて強く思います。

カヤのおはなし

2013.9.25

こんにちは、アカネです。
皆様どんな三連休を過ごされましたか?天気にも恵まれ、いい行楽日和となりましたね。
心に残る楽しい思い出ができた方もたくさんいらっしゃるでしょう。

今日はカヤ(榧)のお話をしたいと思います。
あまり聞きなじみのない木だと思います。ストローファームでは、登場する回数がすごく少なくて、ハート型のマグネット、ままごとセットのゆで卵の黄身、ベビーそろばんのパーツに使われているだけです。
でも、このカヤという木、加工のときにすごく存在感があるんですよ。
この木には独特の香りがあります。とあるスパイスの香り。それは、シナモン。そう、シナモンの香りにそっくりなんです。だがら、カヤを切ったり磨いたりしていると、すぐにわかります。
色は淡い~濃い黄色。黄色の特に濃い部分を、ゆで卵の黄身に使ってます。
木目はうっすらとはあるのですが、わかりにくい。
それから不思議なことに、この木のみ墨付けの跡が消えにくいということがあります。製材した後の削ったり磨いたりという加工は、スポンジにサンドペーパーを巻きつけた機械で行うのですが、カヤはスポンジつきのサンドペーパーでは墨の跡が消えないので、特大の威力抜群の固いサンダーで表面を削らなければなりません。これはきっとカヤは油分が多いということではないでしょうか。

こんな不思議なカヤ、いったいどんな木なのか調べてみました。すると、とっても驚くようなことがわかりました。

なんと、カヤは成長がものすごく遅くて、直径1.1mほどの成木となるには300年もかかるそうです。そのため、現在中国は輸出を禁止していますし、日本産の伐採できるカヤの原木も非常に少なくなっています。
また、昔ながらの方法で乾燥させると伐採から製品になるまでに10年かかると言われており、超高級木材なのです。
カヤは耐久性が高く、水にも強く、シロアリにも強いそうです。(きっと独特の香りのせいでしょうね。)昔の材木屋さんには、「栗千年、マキ万年、カヤ変わらず」という言葉があったそうです。どれも固くて耐久性の高い木ということですが、カヤは特に腐りにくく、利用価値が高かったのでしょう。
でも、現在は木が非常に少なくなってしまったので、建築用材や風呂桶に使っている人はいないでしょう。
主に使われているのは、将棋盤や碁盤。カヤ製の碁盤は使い込むほどにあめ色の光沢が出てきて、しかも打っていても肩が凝らず、碁で表面がへこんでも元通りになる性質があるそうです。

カヤの実は食用になり、油が豊富で、豊臣秀吉や徳川家康もカヤのてんぷら油を絶賛していたんだとか。
シナモンに似た香りのカヤのてんぷら油、揚げたらいったいどんな香りがするんでしょうね。考えただけでわくわくしてしまいます。間違いなく超高級油ですから、きっと人生で味わえる機会はないでしょうが・・・カヤのお箸で食事ぐらいはしてみたいですね(笑)。

ストローファームの商品では、仕上げに亜麻仁オイルを塗ります。でも、もしかしたらカヤの香りが残っているかもしれません。お手元にハートのマグネットやベビーそろばんがありましたら、匂いをかいでみてください。
きっと小さなパーツでもカヤは存在感を放っていることでしょう^^

アレルギーのこと。

2013.9.23

アレルギーのこと。

こんにちは、トモです。

今月2回目の3連休、いかがお過ごしでしたか?
子どもさんや地区の運動会だった方や公園や動物園、アウトドアを楽しんだ方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか?
お弁当作りもお疲れ様でした。

さて今日は我が家のアレルギーについて書こうと思います。

「かわいそうだね」

これは数えきれない程言われてきた言葉です。

食物は卵全般、牛乳、乳製品、小麦、大豆、米、エビ、カニ、鮭、グルテン、ピーナツ、肉類、など。
食物以外にもホコリやダニ、動物類、ゴキブリ、プールのカルキ、
他にもアレルギー反応をした原因がわからないまま痒みを耐えた時もあります。

我が家の子ども4人+主人が抱えるアレルギーは多く、それぞれが違うアレルギーを抱えているので、食事のメニューに迷う時もありました。
アナフィラキシーを起こした事もあり、物凄く過敏になる物も。
行った先で何も食べていないのに急に痒みを訴え、早々に切り上げた事もありました。

確かに制限は多く、色々頭を使わなければいけない時もありました。
でも何度「かわいそうだね」と言われても、何を基準にかわいそうだと決めつけるのか理解出来なかったのです。
「何を食べて生きてるの?」と聞かれた事もありますが、その質問の意味がわからない時もありました。
食べられない物はあるけれど、食べられる物も沢山あります。
代用できる物も多く、アレルギー用に販売している商品も。
それらを利用し、色々試す事で自分も沢山学ばせてもらったと感じています。

皮膚も弱く、薬が欠かせない日が続く時もあります。
主人も小さな頃からアトピーが酷く、色々な治癒方法を試してきたと言います。
数年前の夏、子どもがプールに入れない状態が続きました。
包帯を全身に巻いていたので、保育園でも暑い中見学。
思い切って2ヶ月保育園をお休みして毎日一緒に過ごしました。
嫌がるかな?と思いましたが子どもは喜んでくれ、本当に楽しい毎日を過ごさせてくれました。

痒みや痛みと闘いながら、周りから心無い言葉も沢山言われ、子どもは辛かったと思います。
私のせいだと悩んだ時もありました。

ある時「薬を塗る時は大切なスキンシップの時間だよ」と教えてもらいました。
お風呂上りの薬を塗る間のお喋りや、包帯の巻き替えを一緒にする事が自分にとっても大切な時間なんだと気付かされました。

子ども達は少し大きくなって、皮膚も少し強くなりました。
病院からは子ども達に「もう大きくなったから、痒い時は自分で塗ってね」と指導を受けましたが、「塗っちゃる!」と私の手が出る時も。

今では塗る際に文句を言われます。私も反論しながら塗ります。
でもお互いニコニコしながら言い合う時間は、とても大切な時間となっています。

ここでのお仕事を始めてから、ストローファームのおもちゃは化学物質過敏症にも対応してくれる事を初めて知りました。
通常の木工用ボンドではなく、膠(にかわ)を使用して作るそうです。
本当に感動しました。

現在、3人に1人がアレルギーを持つと言われています。
アレルギーに悩む子どもさんが1人でも多く、笑顔で安心して遊べるおもちゃを作っていきたいと、心から思います。