LOVE!カブトムシ!
2014.6.6
こんにちは、トモです。
早くも6月に入り、思わず「暑!」と声が出てしまう、そんな日が増えてきた高知です。
ストローファームは今日もお客様からいただいたご注文に対応するため、スタッフ一人一人が一所懸命製造に取り組んでいます。
それでも年末から続いた慌ただしさからは少しだけ時間の進みが緩やかになった感じがします。
アカネちゃんとのお昼休みウォーキングも再開し、冬の間動かなかった分運動不足を痛感しています。
青々とした空と鮮やかな緑に覆われた山を眺めながら歩く時間は、仕事の合間のちょっとした贅沢な時間。じんわりとかいた汗も気持ちが良いです。
暖かく、周りで季節がどんどん進む中、我が家でもキッチンで立つ私の後ろの方にひっそりと佇む虫ケースも日々変化をしていました。
ある日土を入れ替えようとウキャウキャする私と子ども達にとって悲しい結果が...
5匹中4匹のカブトムシの子どもが亡くなっていました。蛹になる直前でした。
原因はネットであれやこれやと調べましたが私にはわからず。
初めはあれだけ「うわぁ...(´Д` )」と言っていたくせに、動かなくなったカブトムシ達を見た途端とんでもない悲しさが湧き上がり、とにかく残り一匹になったカブトムシは意地でも成虫にしてあげたいと思いました。
残り一匹(『カブちゃん』としよう)。
今は蛹となり、土を入れ替えようとしたところ、ウニウニと元気な様子を見せてくれました。
可愛すぎて萌えてしまう(´Д` )
大が付くほどの虫嫌いな自分が、まさかこんなに愛情が湧くとは。
テレビでカブトムシゆかりさんを見て不思議ちゃんだと思っていましたが前言撤回。
今は尊敬の眼差しです。
「カブちゃん、今日も素敵だね。」
あと少しで成虫になるであろうカブちゃんに、家事も忘れ毎日釘付けになる私。
だから我が家にある『むいむいマグネット』だって、今まで以上に可愛く見えてきます。
ほらこのつぶらな瞳(´∀`)
そしてこの滑らかな曲線...(´∀`)
忙しく毎日を過ごすうちにも季節はどんどん変わることでしょう。
今年の夏はカブちゃんの嫁探しをしなければ!と、鼻息を荒くする私。
しかしやはりカブちゃん以外の虫は怖い...
そこで旦那に「カブトムシのメスをとってきてくれる?!」とお願いすると旦那の表情は一変し、「う、うん...」と小さな返事。
さて、大の虫嫌いの旦那。
鼻息を荒くする嫁のお願いを聞いてくれるのか。
この夏が楽しみですヽ(´∀`)ノ
つづく......?
カッサ ―何の形に見えますか?
2014.5.29
アカネです。
突然ですが、これ、何の形に見えますか?
これは、(株)中川政七商店からの下請けで作った、マッサージウッド。“カッサ”という商品です。サクラの白身部分を使い、米ぬか油で仕上げています。
曲線は全て人の身体にフィットするようにデザインされていて、ツボ押しやリンパマッサージに使えます。
去年から、(株)中川政七商店のHPにて販売中。値段は1620円です。
去年から作っていて、今までに二度注文がありました。
とある番組で、お笑い芸人のバービーさんがカッサで顔のマッサージをしたところ、-3cmも小さくなったことで、スタジオ騒然。もちろんお茶の間の女性たちも騒然。バービーさんが使ったカッサは別のメーカーのものですが、トモさんが「絶対追加注文来ると思ってた。」という通り、中川政七商店のカッサも順調に出て行っているようです。
納期までに時間はあるものの、納品数が千単位なのでストローファームのおもちゃ作りと平行してやるのは、ちょっと大変。
なおかつサクラは材質が硬い。切るのにも研磨にも力が要ります。
長時間カッサに向き合い続けていると、ゲシュタルト崩壊か(同じ漢字を長時間注視していると、その漢字の各部分がバラバラに見え、何という文字であったかわからなくなるような現象です。ありますよね?)、いろんな形に見えてきてしまいます^^;
私は「四国」に。
N美さんは、「アナグマ」か「ナマケモノ」に。
Oさんは「羊」に。
H子さんは「宇宙戦艦ヤマト」に見えるそうです!
ちなみに、夫は「こっちに泳いできているクジラかイルカ」に見えるんですって。
さて、皆さんは何の形に見えるでしょうか?
いろいろと想像の幅を広げながら、カッサの製作に費やした日々。
ストローファームの台所には、たくさん作ったカッサのうち、色や模様でボツにしたカッサのいくつかが置いてあります。
お昼休みには、遠いところから通っているスタッフがそこでお弁当を食べます。女性同士なので、健康や身体の話題も盛りだくさん。「脚がすぐにむくんで・・・」と言うN美さんは、カッサでふくらはぎや太もものマッサージを。Mさんはカッサの尖ったところで肩をぐりぐり。トモさんも「手とか肩とかよくこれ使って揉んだら気持ちいいから、家でよくしてる。」と言っています^^
肩こりやむくみに悩む皆さん、マッサージや子顔効果に、中川政七商店のカッサはいかがですか?^-^
山のくじら舎 http://yamanokujira.jp/
自然と音楽と
2014.5.28
こんにちは、トモです。
暖かな日が続き太陽が沈む時間もおそくなり、外に居られる時間も長くなってきました(^^)
この時期になると旦那のBBQ熱がフツフツ...と徐々に湧き上がってきます。
そこへタイミング良く友人からのお誘いもあり早速今年初のBBQ。
インドアな私もこの日ばかりはちょっと外に行こうかと重ーい腰をあげました。
今回は自然に囲まれた景色の良い場所でのBBQ。
友人たちも時間を追う毎に次々と到着し、大人が着々とBBQの準備する中子ども達も早速遊びを開始。
探検したり景色を眺めたり。
保育や小学校でもいつも自然を感じられる環境にいるものの、やはりいつもと違う場所は新鮮で楽しい!美しい!
全身からワクワクな気分が溢れ出てる子ども達。スゴイ。
次は何をしようか、どうやったら楽しめるか。ずっと考え走り回っています。
そして見つけたスペシャルゾーンで大人が使ったダンボールを使い、子ども達が滑る滑る!
初めは怖がったり勇気が出なかった子も、お兄ちゃんやお姉ちゃん達と滑ると次からは自分で滑って行きました。
好奇心もスゴイし、何よりも、ちょっと勇気を出して乗り越えると物凄く強くなるその姿に感動しました。
子どもって私が想像していたよりも遥かに沢山の可能性や強みを持っている、改めて知り驚いた瞬間でした。
BBQの準備も出来、子ども達も外で皆で食べる楽しさを感じていました。
自然と沢山の大人に囲まれていろんな話をして...
そんな中で何本かのギターから聞こえてきた音楽。口ずさむ大人たちに釘付けになる子どもも。
この日は、『アサラト』や『ジャンベ』、そして初めて見かける楽器の数々に囲まれ、様々な音色を楽しむ事が出来ました。
太鼓が大好きな我が家の長男次男は、ジャンベの鳴らし方を教えてもらい夢中になりました。長男は自分でリズムを刻み自然に任せて叩いていました。
そのリズムを聞いて一緒に盛り上がる大人たち。
いつもはなかなか聴く事のない音。
独特な空気が流れ貴重な経験となりました。
帰宅後、
「ジャンベ買ってくれ」と、長男。
調べてみると、やはり音色の良い悪いがあるそうで...
私も少しずつ勉強しながら新しい世界を楽しんでみようかと考え中です。
山のくじら舎 http://yamanokujira.jp/
雛の家
2014.5.23
アカネです。
皆さん、GWはいかがお過ごしでしたか?お出かけで素敵な思い出ができた方、家で羽を伸ばしてゆっくりできた方もいらっしゃるでしょうね。
さて、桜が咲くと同時に、空を切り裂くようなツバメの姿がやって来ました。実家の納屋では、現在一組の夫婦が卵を温めています。実家には狩りが上手な猫がいるので、ツバメが巣作りを始めると、父は納屋に停めている車を移動させて、猫が車の上に乗ってツバメを狩ることがないようにします。人間にとっては車の場所が遠くなってちょっと不便ですが、毎年家族みんなでツバメの子育てを見守っています。
雛が孵ると、親は大忙し。ジージーギャーギャーと泣きわめく子供たちに、餌を与えては身を翻し、また狩りに出かけて行きます。休む暇もありません。他にも、巣に近づいた動物たちに威嚇行動をとって、小さい身体で懸命に追い払おうとします。
動物たちが必死に生き、子孫を繋いでいく様は、たくさんの気づきや感動を与えてくれます。
そして、それはもちろん人間の子育ても同じ。
親は子供たちを育てるために、辛いことも疲れることも我慢して、一生懸命働きます。躾や、いろいろな経験や、子供のために必要と思われることを、必死に考えて与えようとしていきます。悩んだりもがいたりしながら子供と向き合い、共に歩んでいく親の姿を見ながら、子供たちは大きくなっていきます。
ストローファームのスタッフも、みんなお母さん。単身赴任で旦那さんと離れて子育てをしている家庭や、保育園児から大学生まで、子供たちのステージやきょうだいの数は違えど、どのお母さんたちも、子供たちのために家の外でも中でも一生懸命働いています。お金のこと、躾のこと、勉強や家庭のこと・・・。悩みはいろいろ、子供の個性や家庭の事情によって様々ですが、みんなしっかりと立っている、かっこいいお母さん達です。
そして、私たちが作るおもちゃたちの行く先にも、子供のことで泣いたり笑ったり、懸命に子育てをしているご家庭があるんですよね。きっと、お母さんたちは、独身の頃のように美容に気を配っていられないとか、子供に余裕を持って接してあげられなくて落ち込んだりだとか、自分をカッコいいなんて感じてない時もあるかとは思いますが、子供のために一生懸命頑張っている、それだけでむっっちゃくちゃカッコいいと、私は思います。
私も、日々ストローファームのおもちゃが、子供たちに一つでも多くの笑顔を届けていることを想像して、「こうした方が安全」「ここをこうすると可愛くなる」などといろんな意見を交換しながら、おもちゃを作っています。
そうそう、私の祖母は俳人で、たくさんの句を詠んでいました。その中の、私が大好きな句を紹介いたします。
土砂降りに 飛び出していく親燕
山のくじら舎 http://yamanokujira.jp/
新人研修
2014.5.20
アカネです。
沖縄や九州の一部ではとうに梅雨入りしたそうですね。庭の畑を見て、「梅雨前にあれもしなくちゃ、これもやっとかなくちゃ、でも時間がない!!!!」と一人心臓がバクバクしている今日この頃です。
ところで、5月からストローファームにも新しい仲間が入りました。新人のMさんはもちろん、木工作業が初めて。糸鋸を練習しながら、研磨も手伝ってくれています。
新しい人が入ってくると、自分の新人研修時代を思い出します。
糸鋸でどうしても線通り切れなくて、切り込みはガタガタ。糸鋸は、あっちへ行ったりこっちへ来たり。何度も糸鋸を入れなおして、調整したり。
そのうちにドツボにずっぽり。なんか、ヘタな糸鋸さばきが自分の人生を表している気がしてくるのです。
私は直ぐにぶれるし、迷うし、芯が通った性格じゃない・・・。
きっと、一度決めたら迷わない性格の○○さんなら、こんなに糸鋸でもふらふらしたりしない。
きっと、賢くて世渡り上手な△△さんなら、もうすでに糸鋸をマスターしてるんだろうな。
きっと、はっきりものが言える××さんなら・・・・。
そんなことばかり頭の中で渦巻いて、泣きそうになったことも。いえ、実際糸鋸をやりながら、マスクの影で泣いていました。(粉塵がすごいので、私たちは普段マスクをしています。)
今となっては、なんてことはない、誰でも通る単なる試行錯誤の時期だったとわかるのですが(笑)。でも、ネガティブなことも含めいっぱい考えたおかげで、私は右回り・左回りどちらでも切れるようになり、板の形状や墨付けの位置(型で印をした位置)によって、切り方を変えられるようなりました。また、各板の詰まり具合・充実具合がわかるようになり、効率的な墨付けの仕方なども覚えました。
勝手に自分を全否定していた時間も、必要だったのかなと思えます^^;
しかし、私が暗澹たる研修時代を過ごしていた同じ時期に、Mさんはすごく上手に切っています。忙しい時期に入ったので、研磨を頼まれてなかなか糸鋸の時間がとれないはずなのに、“おふろでちゃぷちゃぷ”のお魚さんたちはもうすでにあと一息の状態。中には、普通に商品にできそうなものも。
Mさんは、姿勢を正し、とても落ち着いて切るのです。すでに“ままごとセット”のれんこんは、任せられるほどに。れんこんは穴が多くて大変なので、すごく助かります!今は、さらに円に挑戦中。“コロコロ”や“ベビーそろばん”の玉、タイヤなどです。
Mさんが切ったおもちゃが、お客さまの手に届く日もそう遠くはないでしょう。
総勢6名になったスタッフで、これから製作作業 頑張っていきます^^
山のくじら舎 http://yamanokujira.jp/
鶏飼育記~トマと人間の攻防
2014.5.19
アカネです。
前回の鶏飼育記「雄鶏、食べたい」から随分時間が空いてしまいました。誰も気にしてる人なんておらんろ~のほほ~んって感じでした。でも職場のブログで勝手に連載を始めたんですから、一応続きを書かなければいけませんよねってことで、続きです。
(サンプル画像)
前回、鶏を殺戮する恐ろしい生き物、“とま”のことを書きました。鶏の天敵の中には、一晩で鶏舎を全滅させるほどの凶暴な野生動物がいるのです。高知では、このような殺し方をする害獣を“とま”とか“とまこ”と呼んで恐れているのです。
雄鶏がとまに襲われ、私たちで息の根も絶え絶えの雄鶏を絞めて美味しくいただいたわけですが、実はどこからとまが入ったかわかりませんでした。鶏小屋の扉はすのこに金網を張ったもので、扉の一番下の木と木の隙間かなぁと思いました。けれどその隙間も、細い蛇が入れるかどうかの大きさですし、地面を掘った形跡もないので、ピンとは来ませんでした。私たちは扉の下に、大きさがぴったりの柱ほどの太さの角材と、ブロックを置いて、眠りにつきました。
その晩、つまりとまの襲来の次の晩ですが、0時過ぎに再びけたたましい鶏の悲鳴が!
とっさに飛び起きて鶏小屋に駆けつけるも、何も居ない。小屋の外を歩いていた猫か何かに後藤さん(あ、雌鳥の名前です。後藤もみじという種類なんで。)が驚いたのか?
再び寝に入るも、今度は2時ごろ三度(みたび)悲鳴が。それには夫が気づき行ってみるも、やはり何もいない。
その朝後藤さんの無事な姿を認めてホッとするも、巣箱に三つあった卵が消えていました。一つは騒ぎの中割れてしまったようで、巣箱に殻がありました。やはり何者かが入ったのは間違いないのです。けれど、どこからか解らないのです。
後藤さんは卵を産むために改良されまくった種類で、毎日一つ卵を産みます。雄鶏の精子が後藤さんの中で一週間は生きているので、どうにか温めてもらわなければなりません。だから私たちは卵をとらないで、巣箱に残していたのです。
しかし、その日から、日中は確認した卵が次の朝には消えているという、奇妙なことがおこり始めました。「ストレスで後藤さんが食べてるんじゃないの。そういう鶏もおるって聞いたで。」と夫が言いますが、私は違うと断言しました。殻がないからです。後藤さんが止まり木で寝ている間に、音もなく忍び込んでいる卵泥棒がいるのです。
気になった私は、もう一度鶏小屋を確認してみました。
すると、北側の壁際の金網が、内側に曲がっていることに気づきました。まるで外側から曲げたように。試しに引っ張ってみますと、金網はガバとたわみ、大きな隙間ができたではないですか!!
「ここだったんだ!!」
見た目は異常が無さそうだったので全然気づかなかったのです。そしてもう一箇所、金網がたわむところを発見したので、ストローファームには遅刻の連絡を入れて、余っていた木を当てて修理しました。きちんと作ってあると思っていた鶏小屋は、藁の家同様でした。私たちは、ものすごく危険な環境で鶏を飼育していたのです。しかもそれに気づいたのは、雄鶏が犠牲になった後でした。
鶏舎を修繕しても、不安はつきません。
とまは餓えていて、目の前にご馳走がある。あと少しで手が届きそう。やつらは根性があり、夜中試行錯誤する時間が与えられています。どんな裏をかいてくるんだろう。
何よりも驚いたことが、虐殺の限りを尽くすと思っていたとまが、こんなやり方で害を与えてきたことです。とまは鶏を襲うよりも、巣箱の卵を狙ったほうが安全で確実だと考えたのでしょう。
次の日、いつもの場所から入れないと知ったとまは、扉の下の角材を置いてある土を掘って、卵を盗み出していました。私はその夕方、大きな板を角材の横に敷いて、土を掘れないようにしました。
次の日、とまはその板を動かして、穴を掘っていました。
明らかに私よりもとまの方が、生き物としての格が上でした。私は絶望感と無力感でいっぱいになりました。
そして、私の半ギレで嘆く姿に苛立った夫が、セメント工場からテストブロックと言われる円柱形のブロックをもらってきて、レンガやテストブロックや石など、扉の下に深く埋めてくれました。50センチ以上掘り、水道管が出てきてもうこれ以上掘れないというところで、レンガやブロックを埋め、深くて分厚い、強固な壁を扉の下に築いたのです。
まさに鉄壁の護り!
難攻不落!!
とまよ、破れるものならこの護り破って見せよ!!!
ア~ッハッハッハッハ!!!!
私はリアルに高笑いしました。
次の日。
とまは、掘っていました。
けれど、卵は無事でした。とまは途中で諦めていたのです!
こうして、後藤さんはやっと安心して暮らせるようになりました。とまは何日か悔しがって鶏小屋の周りを掘ったりしていましたが、すでに鶏小屋の周りはしっかりガードしてあったので、ついに諦めました。
きっととまも、身重か子育ての真っ最中で、何が何でも栄養のあるものを手に入れたかったんでしょうね。
雄鶏が死んでからすでに10日、巣箱にある卵は4つ。受精卵かどうかは非常に怪しい。後藤さんは温める気配すらありません。
人の手で、奇跡を起こせるのでしょうか。
(しつこく続く。)
山のくじら舎 http://yamanokujira.jp/
ママはおりこう
2014.5.13
「ママ、おりこうねー」
数日前、一緒に車に乗っていた3歳の息子から急に誉められた。
私はいつものように歌を歌いながら運転していただけ。
「なんでおりこうなが?」
息子にそう聞くと
「ママは車で走りゆう。おりこうね」
どうやら私が車を走らせている事が、息子にとっては誉め材料だったみたい。
普段、滅多に褒められることは無いから私は嬉しくなってニヤニヤした。
そして娘から急に手紙をもらった。
感謝状と書かれた手紙。
中には「私はママの行動に感謝しています。」
真面目すぎる文に思わず笑ってしまった。
私がありがとうと言うと満面の笑みで「ウフフーん」と娘は言った。
そうか...!
母の日が近い事に気がついた。
4人の子を育てているものの、今だに自分が『母親』と言われることに心がくすぐったい感じがする。
それよりも、何気ない日常の出来事から感謝をしてくれたことと、それを言葉に表し褒める事が出来る子ども達に凄さを感じた。
私は母親の生前にろくに感謝をすることが出来なかったので、母の日は後悔で心が苦しくなる。
「ありがとう」
たった5文字。
でも1番身近な家族に改まって言うとなると凄く大きくて重たい5文字。
そんな感謝の気持ちを年に一度表す機会をくれる母の日はありがたい日なんじゃないかと思う。
口うるさくてイライラさせられたり、いつまでも子ども扱いをしてきたり、色々あるんだろうけども、でもやっぱり1番近い存在だからこその贅沢な感情なのだろう。
母の日、私は家族からとても有意義な時間をいただいた。
高知の本山町、景色も最高な素敵なカフェで行われた絵本セラピーに参加させてもらうことが出来た。
大人目線で見て聞く絵本。
考えさせられる事が沢山あり、その中でちょっと違う自分を発見出来たり。
深いな...と感じる時間。
帰宅すると友人宅から帰った長男が「いつもありがとう」と1枚のチョコを差し出した。
嬉しくて外にいるのも忘れ叫んでしまった。
主人と子ども達からもらったピンクのカーネーションは、ものすごい存在感で私の心を鷲掴みにした。
今日だけは自分は「おりこう」だと思ってもいいかな、と夜ニヤニヤした。
暖かな日差しに恵まれた母の日。
あなたはどんな1日を過ごしましたか?
山のくじら舎 http://yamanokujira.jp/
新しい環境
2014.5.8
新年度が始まり早くも一ヶ月が経過しました。皆さんの周りでも新しい風が吹いていますか?
ピカピカのランドセルに黄色いカバーを付けた新一年生。なんだか緊張しているように見えた顔もすっかり小学生の顔になり、たった数週間のうちに頼もしく感じる程に。
我が家の子ども達も進級し、それぞれが新しい環境の中で頑張っています。
子ども達が成長し年齢が上がるにつれ頑張らなきゃならない壁も増え、その壁は高くなりますね。
小さい頃は「ママー!」とこちらに手を出し助けを求めて来ることが当たり前だったのに、今では黙って自分で乗り越えようとする事も多くなってきたので歯痒く感じることもあります。
困ったらいつでも頼って来い!とドーンとかまえてりゃいいのかもしれないのですがついつい口が。
私もまた成長しなきゃいけないと思うばかりです。
新しい環境と言えば...
ストローファームにも、この春から新しい仲間が増えました!
皆に溶け込むのも早く、いつも笑いながら話してくれるMちゃん。
糸鋸の練習中のMちゃんはとても姿勢が良く落ち着いているので、私も見習わなければと反省するほどです。
Mちゃんが仲間入りしてから数日経った日、ニコニコしながらヨーコさんから
「トモ先生、作り方を教えてあげてください」とのお願いが。
私は頭の中でちょっとパニック。
人に何かしら教えるということはとてつもなく大事な事。私の一言でどうにでも転んでしまう。
普段、子どもの宿題を教える事ですら苦戦する私が、どのくらいお役に立てるというのか。
そんな事をグルグル考えながら始まったオモチャ作り。
「ここはグイーっと。」
「ほんで、すいーっと。」
まるで読売ジャイアンツ終身名誉監督の長嶋さん。
擬音語連発する私に
「え!?」
となるMちゃん。
それはそうでしょう。
教えるのは口では説明出来ないことばかり。
二年前、私がヨーコさんや先輩スタッフさんから教えてもらった時も、全く同じやり取りをした記憶があります。
ある時にはニコニコしながら右手に加工前、左手に加工後のオモチャを持ち、「これ(右)を、こうする(左)」との説明も。
とにかく見て覚え、回数を重ねていくしかないのです。
「やってみますか(^^)」
と私が言うと、不安な表情をしながらサンダーの前に座ったMちゃん。
こちらにも緊張が伝わって、私もドキドキ。
しかしそんな様子とは裏腹に、段階を踏みながらしっかり出来上がって行くオモチャたち。
これから少しずつMちゃんの一所懸命の心がこもったオモチャが、全国の子どもさんたちの手に届いて行くことでしょう。
私はまた長嶋さんのようになり、そして時には星飛雄馬のお姉ちゃんのように、影からこっそりMちゃんを応援していきます。
山のくじら舎 http://yamanokujira.jp/
中川政七商店、来(きた)る。
2014.5.2
アカネです。
オバマ米大統領が来日し、警備態勢や政治上の駆け引きなどが連日報道される頃、ストローファームにも超VIPな来客がありました。
でも、このことを書く前に、去年の九月に遡って話を始めましょう。
9月9日に、あるビデオを観ての座学がありました。こういった学習会は私がストローファームに入ってから初めての試みです。この日は“(株)中川政七商店”についてのお勉強でした。
みなさん、この会社をご存知ですか?
中川政七商店が誕生したのは今からなんと300年前!「奈良晒(ならさらし)」という麻織物が最初でした。以来、明治維新、産業革命、戦争・戦後、高度経済成長、不況など激動の時代をくぐり抜けながら伝統の手紡ぎ・手織りを守り続けました。
現在13代目の中川淳社長のもと、麻を使った日用雑貨の販売に力を入れ、「遊中川」「粋更」「中川政七商店」「2&9」「motta」「日本市」というブランドを立ち上げ、これが大成功。
またそれだけではなく、中川社長は、現在衰退の危機にある日本の伝統工芸の元気を取り戻すため、ブランド化・販売・経営戦略などの助言をすべく、さまざまな工房をとび回っていらっしゃいます。
ビデオの中で印象的だったのは、「日本の伝統技術が外国と比べて、特に優れているとかすばらしいということはない。いいものを作れば客は買ってくれる、ではない。」という中川社長の言葉でした。
お客さんは、商品そのものではなく、その商品にまつわるいろいろなサービスを買っていらっしゃいます。例えば、店舗の雰囲気、店員の態度、評判、作り手の思いなどです。つまりその商品のイメージにお金を払っているということです。
でも、大部分の伝統工芸を作る工房は、自分の販売店舗を持っていません。どこかへ卸して、よその店で売ってもらう。すると安さで勝負ということになりやすく、作り手とお客さんとの間にほとんど情報交換がありません。
中川社長は、“ブランド化=その会社のオリジナルのイメージを生み出す”ということを提案され、日本で一番のコンサルタントであることで有名なのです。
さてさて、長々と書いてまいりました。
実は、今年度から、わがストローファームも中川社長のコンサルティングを受けることになったのです!!
とは言え、ストローファームが瀕死の状態だからではありませんよ^皿^
「地域で一番星が輝けば、二番星、三番星も輝き始める。そして地域が元気になる!」という中川社長の考えで、ストローファームが一番星候補に認めてもらえたのです!!
すでに、ストローファームでは、地元安芸市のデザイナーさんや、建具屋・大工さんとも仕事をしていますし、高知県産材を使っておもちゃを作っているだけではなく、ラッピング用紙には土佐和紙を使うなど、できるだけ地域をひっくるめて歩んでまいりました。
そして、オバマ大統領と入れ替わりに(?)、中川社長とデザイナーさんやバイヤーさんたちがやって来てくれました。(ストローファームにとってはオバマ大統領、以上の存在。)
やり手の大物なので、厳しい雰囲気の方かと勝手に想像していましたが、みなさんとっても温和でにこやか。気さくな雰囲気で私たちの緊張も緩ませてくださいました^^
今後は、新しい商品を生み出したり、木工以外の分野でも何か展開ができないか、模索していくとの事。
ストローファームを愛してくださっている皆様、ぜひストローファームの発展を見守ってくださいね!!当ブログでも報告できると思います。
お楽しみに!!*^^*
山のくじら舎 http://yamanokujira.jp/
稲のように
2014.4.30
アカネです。
高知では早々と田植えが終わり、幼い苗が元気いっぱいに育ち始めたところです。ストローファームの南と北側の田んぼでも、稲苗が頼りなげに風に吹かれています。
高知県では、田植えはこの頃では早生(わせ)植えが一般的。三月半ば~四月上旬に植えて、八月の暑い盛りに収穫です。早くに植えると、害虫が少ない時期に稲が大きくなる、台風の前に収穫できるなどのメリットが。
反面、苗を作るには温室が必要で、農家の自家採種には不向きです。また、今まで中手(初夏~秋)に合わせて繁栄してきた田んぼの生き物たちも、産卵や成長時期が田んぼのサイクルと合わず、減っていってしまっています。
これから研磨作業のときに目の前の稲を見て、「もうこんなに大きくなったね!」という会話が交わされるのでしょう。
写真は、代掻き中のものです。春になると、野花が咲き乱れていた田んぼに水が引かれ、広大な湿地帯が出現します。そこに植えられた苗は、最初は水面に張り付いてなんともひ弱ですが、すぐに活着してぴんと葉先を伸ばします。そしてしばらくすると、田んぼには水面が見えないほどの稲葉が波打つことになるのです。
ところで、“ストローファーム”。
直訳すると「わら農場」。
ストローファームの名前も、もちろん稲から来ています。社長が故・福岡正信氏著『わら一本の革命』に心を打たれ、一念発起して高知にやってきたので、その想いが名前の由来になっています。
ちなみに以前社長にお借りして読んでみましたが、難しくて挫折しましたorz
ですので、ストローファームの最初の頃のロゴマークには稲穂の絵が入っていました。
おふろでちゃぷちゃぷには今でも昔のロゴの焼印を押しています。
それから、こんなところにも昔のロゴの面影が*^-^*
ストローファームの玄関です。
今回は田植えの風景を見て、ストローファームの名前の由来に注目してみました。
さあ、全ての子供達が、稲のようにすくすくと、太く大きくそだちますように!
山のくじら舎 http://yamanokujira.jp/